※この記事は、執筆後に有資格者(管理栄養士)の監修を受けています。
さつまいもの保存期間・賞味期限

さつまいもの「保存期間・賞味期限」を確認する前に、さつまいもの状態を把握しておきましょう。なぜなら「さつまいも」といっても、スーパーで購入した商品と土から掘りあげたものでは、まったく別の状態。扱い方も変わってくるからです。
スーパーで購入したさつまいも(生)
・土のついていないさつまいも
→賞味期限…常温で1~2週間
・土のついたさつまいも
→賞味期限…約1カ月~3カ月
スーパーの店頭に並ぶさつまいもは、水洗いされたものが多いです。乾燥してから出荷されるとはいえ、一度水を吸ってしまったさつまいもは通常より傷みやすい状態。
また土を洗い落とす時に表面に細かな傷がつくことで、そこから雑菌が入り腐敗の原因になります。日持ちは長くありません。
ただし、市販のさつまいもでも、土のついているものは別。水洗いされたものより、保存期間は長くなります。
土から掘りあげたさつまいも(生)
・賞味期限…2~3カ月
(品種や保存状態によっては半年)
畑から掘りあげたさつまいもの賞味期限は約3カ月。方法によっては半年から1年ほど保存することが可能です。
さつまいもは基本的に長期保存可能な野菜ですが、それは保存条件が整ったうえでのこと。掘りあげた後にしっかり乾燥させるなど、コツもあります。
予備知識もなく家に放置しておくだけでは、腐敗したりカビが生えたりすることを覚えておきましょう。
使いかけ(生)や調理済のさつまいも
カットしたさつまいもの賞味期限は冷蔵保存で2~3日、冷凍保存で約1カ月です。この場合は、ぴったりとラップで包んで新聞紙に包むか、水に漬けて1日1回は水を取り替えましょう。
ゆでたり蒸したりなど、調理済のさつまいもは冷蔵庫で2~3日は保存可能。甘煮は約5日日持ちします。
またさつまいも料理は冷凍可能です。ペースト状や焼き芋など、冷凍保存で約1カ月もたせることができます。

さつまいもは収穫してから熟成させると、より甘くておいしくなる野菜です。農家では6カ月~1年保存する場合もあります。土つきのさつまいもを適切に保存すれば、家庭でも6カ月ほどは日もちします。
ただし適切な保存方法でも、全体の10〜20%は腐敗する確率があることを覚えておきましょう(個体差による)。
長期保存をするときは、まずは皮や周りにカビが生えてないことをチェック。触れてみてブヨブヨしていないかも確認し、カットして中が黒くない状態であれば食べることができます。
温度・湿度|さつまいもの保存条件

さつまいもの保存に適した温度
さつまいもは寒さに弱い野菜です。保存するときの条件は、寒すぎてもいけませんが、暑すぎるのもよくありません。
好適貯蔵条件(温度):13~15℃
気温から時期にたとえるとすれば、3月~4月頃と10月~11月あたり。目安としては、人間も比較的過ごしやすい季節で、初春や秋口といったところでしょうか。
さつまいもの保存は基本的に常温ですが、季節によっては常温では暑すぎたり寒すぎたりする場合があるというわけです。
さつまいもは水分や湿気に弱い
さつまいもは湿気が原因で腐ります。そのため、水分や湿度の高い場所は避け、風通しのよいところで保管しましょう。
スーパーで購入したさつまいもがビニール袋で包まれていた場合は、包装袋をはずすこと。そのまま保管すると蒸れやすいため、1本ずつ新聞紙で包んで常温保存してください。
追熟(ついじゅく)について
さつまいもの好適貯蔵条件を調べると、湿度は80~90%という結果が出ます。しかし、さつまいもは湿気で腐りやすいので、矛盾が生じますよね。
この湿度の高さは、さつまいもを「追熟」させるときの条件です。追熟とは、さつまいもの甘みや風味をアップさせる工程のことで、糖度が2倍になることも。収穫後に行われ、農家では1カ月~3カ月ほど追熟してからスーパーに出荷しているようです。
よって、店頭に並ぶほとんどのさつまいもは熟成したもの。スーパーで購入したさつまいもに、この湿度(80~90%)は、必ずしも有効とはいえないのでご注意を。もしスーパーで購入したさつまいもを追熟するとしても、1週間ていどの短期間で様子を見ながら行いましょう。
さつまいもを長持ちさせる保存方法

■市販のさつまいもの保存
スーパーで購入したさつまいもは、適正な温度設定と、水分を避けて保存するのが基本です。その他にも条件があります。
・直射日光を避ける
・密閉しない
・直接空気にふれないようにする
買ったさつまいもは1本1本新聞紙でくるみ、段ボールに入れて常温保存するのがセオリーです。
ただし常温といっても夏場や真冬は例外。季節に応じて13~15℃の場所に移動してください。
■掘りあげたさつまいもの保存
いも掘りで収穫したばかりのさつまいもは、水分をたくさんふくんでおり、皮もやわらかく傷つきやすい状態です。水分や傷は、腐敗やカビの原因となってしまうので、まずは直射日光を避けた場所で乾燥させるのが大事。土がついた状態で1〜2日干しましょう。表面が乾くまで1日扇風機にあてる方法もありますよ。
さつまいもが乾燥したら表面の土をはらい、1本1本新聞紙で包みます。それを紙袋や段ボールなどに入れて適正な温度と湿度で管理。長く保存できます。
実はトマトやキュウリなどの野菜とは違い、「収穫したばかり」のさつまいもはおいしくありません。収穫後に干して保存することで、さつまいものでんぷんが甘い麦芽糖に変化し、おいしくなります。
本来さつまいもは、2カ月ほど熟成させるとおいしくなるといわれています。しかし、素人が手掘りしたさつまいもは傷がついていることが多いものです。腐りやすいため、一般家庭では1カ月ていどで消費した方が良さそうです。
新聞紙がないときは?
新聞をとっていない家庭も多いので、新聞が自宅にないという場合もあります。そんなときは、適度な通気性があり、乾燥をふせげるもので代用。ペーパータオルやキッチンペーパーなど紙製のものが使えます。

撮影:salvia writer
冷蔵庫の上で保存すると長持ちする
さつまいもは常温保存の野菜ですが、冬場は適正温度の13~15℃を下回る日が続きます。そんなときは、玄関や土間にさつまいもを置いておくと腐ってしまいます。寒い日は、保管箱をリビングにお引っ越し。なかには冷蔵庫の上が便利という声もあります。
あたたかい空気は上にいく性質があり、もともと冷蔵庫の上は温度がある場所なのでちょうどよいとのこと。ただし冷蔵庫の放熱をさまたげないように工夫が必要です。
さつまいもの保存方法を『農家』に学ぶ
農家では温度と湿度が徹底された熟成庫で、収穫後のさつまいもを熟成させます(追熟)。プロが管理すると、さつまいもは1年も保存できるそうですね。
家庭でも同じような環境を作れば、さつまいもを長期で保存することが可能です。段ボールや発泡スチロールなどを使い、直射日光のあたらない適正温度の場所に置きます。適正温度は1℃〜15℃の間で、温度が低く安定していることが大切です。
湿度を保つために、必ずフタをしめておきます。ただしさつまいもは呼吸をするので、適度にフタをあけて空気の入れ替えをします。また発泡スチロールは通気性が悪いので、穴を少しあけて使用するのがコツです。
またさつまいもは重みのある野菜なので、箱への入れ方が適当だと傷みやすくなります。なるべく平積みをし、月に1~2回はさつまいもの状態をチェックしましょう。
このほか、さつまいもを土の中に埋めるという方法もありますが、これは畑や栽培環境のある家庭でないと難しいですね。また土に埋める代わりに、発泡スチロールの中にもみ殻を入れ、さつまいもを埋める方法もあります。もみ殻を使う場合は、さつまいもを新聞紙で包む必要はありません。
さつまいもを冷蔵庫に入れるのがダメな理由

さつまいもの低温障害
さつまいもは9℃以下の低温になると腐敗しやすくなり、5℃以下の環境では「低温障害」という現象を起こします。冷蔵庫の冷蔵室は2~5℃なので、さつまいもを冷蔵庫に入れるのはNGなのです。
低温障害になると、さつまいも内の細胞が寒さで死んでしまいます。色は黒く変色し、味も甘さがなく苦味が強くなるのが特徴。変色した部分は切り取ることをおすすめします。
一度冷蔵庫に入れてしまったときの対処
低温障害の有無は、外見ではわかりにくいので、一度冷蔵庫に保存していたさつまいもは切って確認してみましょう。黒い点や黒ずみがなければ問題なし。低温障害になっていないので普通に食べることができます。
断面を確認するためにカットしても、ラップで包めば再び冷蔵庫保存可能です。切り口が変色した場合は、使用時に切り落とせば大丈夫です。
夏や暑い時期は冷蔵庫に保存
さつまいもは寒さに弱い反面、20℃以上になると発芽し、傷みやすい特徴をもちます。常温保存が基本のさつまいもですが、夏場や夏日が続く時期などは例外。冷蔵庫に保存する必要があります。
冷蔵庫に入れるときは、さつまいもを新聞紙で包み、さらに乾燥しないようにビニール袋に入れます。蒸れや湿気予防のために、袋の口は軽く結ぶか、軽くたたむていど。冷蔵庫のなかでも比較的温度が高めである野菜室に入れましょう。
*冷蔵庫の温度が約2℃〜5℃に対し野菜室は約3〜8℃
さつまいもは冷凍保存OK

さつまいもは基本的に常温保存が推奨されていますが、必要に応じて冷蔵庫に入れることもありますよね。実は、さつまいもは冷蔵保存より冷凍保存の方が安心。なぜなら気温や湿度を気にせずに、品質をキープすることができるからです。
冷凍したさつまいもの保存期間は1カ月ていど。カットや丸ごとなど生の状態でも、加熱したものでも、保存の目安は同じです。
カットしてから冷凍する方法
さつまいもはカットした状態でも冷凍できます。まずはアク抜きの作業を行います。使いやすいサイズにカットしたさつまいもを、10〜15分水にさらし、水が濁るので2〜3回水を変えます。アクが抜けたらキッチンペーパーで水気をしっかり除去します。タッパーやトレイ、ジッパーなどにさつまいもを平らに並べ、冷凍庫に入れます。
丸ごと1本(生)冷凍する方法
さつまいもを洗い、水気をしっかりと拭きとります。あとは冷凍保存袋やジッパーつきのビニール袋などに入れ、空気を抜いて冷凍するだけです。冷凍するときは簡単ですが、後に料理で使うことを考えると、カットしてから冷凍する方が便利かもしれません。
加熱処理をしてから冷凍する方法
さつまいもをあらかじめ加熱してから冷凍をすると、料理の時短になります。加熱処理にも、マッシュや蒸したり焼いたり、揚げたり、いろいろな方法がありますが、いずれの保存目安は1カ月程度です。
特にマッシュやペーストは離乳食にも便利。お弁当や手作りおやつにも使いやすいので、子育て世代にもおすすめです。
●マッシュ
さつまいもの皮をむき、2cmほどの厚さに切ります。鍋に入れてかぶるくらいの水でゆでること約10分強。竹串やつまようじがスーッと入れば加熱完了。あとは加熱したものをつぶし、冷ましてから、保存袋やジッパーつきのビニール袋などに入れて冷凍庫に入れます。
●ペースト
アルミホイルを使って焼き芋を作ったら、熱いうちに皮をむいて裏ごしします。あとはバターと塩をまぜてなめらかにしたら、冷まして容器に入れ冷凍します。
●焼きいもを冷凍
焼きいもを冷凍するときは、好きな大きさにカットして、1つずつラップ包み保存袋に入れるだけです。実は、冷凍した焼きいもは常温にもどすだけで、まるでスイーツ!半解凍で天然のアイスクリームのようにおいしく召し上がれますよ。
解凍するときのコツ
カットした冷凍のさつまいもは、凍っている状態のまま調理に使えるので便利です。煮物や焼き物、揚げ物などそのまま使うことができます。しかも調理時の煮崩れや変色がしにくいメリットもあるのです。
加熱後に冷凍したさつまいもを解凍する場合も、冷凍のまま料理に使うことができます。しかし、冷凍の状態が使いにくい場合は、冷蔵室に移動してじっくり待つのがおすすめです。
急いでいるときは電子レンジでもかまいませんが、高温で解凍すると、せっかくのうまみが損なわれてしまうことも。電子レンジであれば「解凍モード」がよいですよ。ゆっくりと加熱することででんぷんが糖へと変化します。電子レンジの場合も同様なので、低温からじっくり火を通しましょう。
なお、冷凍後に一度解凍してしまったさつまいもを、再冷凍するのはNG。味が落ちておいしくなくなるおそれがあります。
さつまいもは「常温」で保存するのが基本

秋の味覚といわれているさつまいもは、品種にもよりますが収穫の時期は9月~11月頃が多いものです。
(安納芋9~12月、紅芋10~11月、紅あずま9~11月、紅はるか10月~11月、鳴門金時8~11月、シルクスイート9~10月)
自然の流れを考えると、収穫される季節は常温保存可能の時期。秋から本格的な冬に入る前なら、さつまいもは基本的に常温保存でよいと思われます。
寒さ対策と温暖化による夏日の日は気をつけて、家庭でもさつまいもを保存してみてくださいね。
正しい保存方法でさつまいもを常備できれば、災害時の備蓄にもなりますよ。
◇記事の構成・執筆・編集/(salvia編集部)
◇記事の監修/mooomint /青葉萌衣(管理栄養士)
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