※この記事は編集部で執筆し、管理栄養士の確認を経て掲載しています。
洗い方や種を取るコツと根っこの処理

ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーの新芽のこと。水耕栽培で種から成長する野菜のため、基本的に根がついた状態で売られています。
根っこの下に付いている黒いものは「種」ですが、正確には「種の殻」です。ここでは、ブロッコリースプラウトの種について、ご説明していきます。
種の取り方

ブロッコリースプラウトの茎や葉には、種の殻が絡まっています。ひとつひとつ指やピンセットで外すのは至難の業ですが、洗い方を工夫するだけで簡単に取り除くことができます。
それでは、ブロッコリースプラウトをバラバラにすることなく、洗いながら種の殻を外す方法を紹介していきます。
1.ボウルに水を張る。
2.栽培用のスポンジ部分を手に取る。
3.葉の部分を下にして、(1)の水につける。

4.水の中でゆするように洗うと、種の殻が外れます。
5.絡まっている種の殻が外れたら、根の部分を包丁で切り落とします。
6.逆にしていた上下を戻し、今度は茎部分を水でゆすり、洗います。
7.茎に残っている種の殻が取れればOKです。
作業のポイントは、葉先をゆすり洗うときに、スポンジ部分まで水に漬けないこと。根本の殻が大量に流れ出すと、洗いながら絡まってしまい、逆効果です。
種は食べられる?

ブロッコリースプラウトの種そのものは、食べられます。種の殻を食べても特に問題はなく、人の健康に悪影響をおよぼすものではありません。むしろ葉や茎の部分より、栄養素が豊富という説もあります。
しかし、種の殻は見栄えも食感もよくないので、美味しくありません。さらに種の殻は水耕栽培のスポンジに絡みついているため、種の殻をきれいに取るのは手間がかかります。また発芽促進剤がついていることもあるので、食するとなると見極めが必要です。
結論として、ブロッコリースプラウトの種は食べても大丈夫ですが、苦労してまで食べる必要はありません。
「根っこ」は食べられるけれど……

ブロッコリースプラウトの根元に、白いフワフワとした糸のようなものがあります。これをカビだと思う人がいますが、正体は根っこです。
ブロッコリースプラウトの根っこも、種と同じで、食べることができます。
栄養素をより多く摂取したいなら、根っこまで食べた方が効率的です。しかし、根っこは繊維のように細いので、水耕栽培のスポンジに絡まっています。外すのはとても大変ですし、スポンジには雑菌が繁殖していることもあるため、あえて食べる必要はないでしょう。
栄養と効果は?肝臓に良いって本当?

ブロッコリースプラウトはブロッコリーの新芽です。栄養価には多少の違いがあるていどですが、特筆すべきは「スルフォラファン」の含有量に差があります。
スルフォラファンが豊富
スルフォラファンは、芽キャベやケールなど他の野菜より、ブロッコリーに多く含まれています。それでも成熟したブロッコリーに含まれるスルフォラファンは微量。しかしブロッコリースプラウトには、その7倍~10倍以上(品種や栽培方法で、含有量は異なります)含まれているのです。
スルフォラファンは、米国ジョンズ・ホプキンス大学医学部教授のポール・タラレー博士の研究成果によると、様々な効果があること報告されています。
ピロリ菌に対する殺菌作用
スギ花粉による炎症反応を緩和させることへの期待
飲酒後に悪酔いする原因を緩和させる働き
抗酸化作用
肝機能の改善
がん予防
このように、スルフォラファンは、体内の解毒酵素の活性化、老化防止に美肌、ダイエット、二日酔い防止に生活習慣病の予防など、多方面で効果が期待されています。
スルフォラファンと肝機能
中でも肝機能の改善には大きな期待が寄せられています。肝臓は人体でもっとも大きな臓器であり、有害物質の解毒や栄養素の代謝などを行う機関。スルフォラファンは、その肝臓がもつ防御機構(解毒や抗酸化、抗炎症)を高めることができるのです。
静岡大学における共同研究では、急性肝障害を抑制することを確認。また「ALT」という血中肝機能酵素を低下させる機能もあり、スルフォラファンを積極的に摂取した人からは、実際に数値が下がったという研究結果もあります。
肝臓の機能が低下すると老廃物がたまりやすく疲れやすいので、スルフォラファンは日頃から取り入れておきたい栄養素といえます。
非ステロイド性抗炎症薬の副作用を軽減
スルフォラファンには、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の副作用を軽減する効果もあります。たとえば脳梗塞や心筋梗塞の予防として、非ステロイド性抗炎症薬を投与していると、小腸粘膜が炎症し、潰瘍がおこる可能性がありまさす。そういった非ステロイド性抗炎症薬の副作用に対して、スルフォラファンの解毒機能が働くのです。
気になる副作用
ブロッコリースプラウトに入っているスルフォラファンはサプリメントでも摂取できます。サプリメントは薬とは異なるため副作用はないと思う人もいますが、過剰摂取をすることで健康に障害が起きることもあります。必用以上に摂取すると、下痢や便秘、ガスの溜まりや腹部のはりといった副作用が生じることがあります。
なお、先述したスルフォラファン以外にも、カルシウムやナイアシンβ-カロテン、レチノールなど、健康や美容に良いとされる栄養素が含まれています。
効率良く栄養を摂る食べ方

素材によって、栄養を効率的に摂取する方法が異なるものです。ブロッコリースプラウトは、加熱しないのが基本。
生で食べる
ブロッコリースプラウトの栄養素「スルフォラファン」を、最も効率よく摂取する食べ方は生食です。スルフォラファンの機能を生成する食物酵素は熱に弱いため、加熱しない料理方法がおすすめ。
またビタミンCは水溶性なので、茹で料理にも不向きです。サラダにしたり、パスタや丼に添えたり、和え物や納豆にのせたり……。彩りも良いのでお料理を美味しく見せてくれて一石二鳥です。
ゴマ油やドレッシングで調理
ブロッコリースプラウトには、β-カロテンが豊富に含まれています。β-カロテンは脂質と一緒に摂ることで、吸収効率がUPする栄養素です。ただし、「スルフォラファン」の栄養素を壊さないように、加熱は避けます。脂質を上手に取り入れるなら、ドレッシングをかけたり、ごま油を加え、和えたりすると良いでしょう。
よく噛んで食べるのがコツ
ブロッコリースプラウトを噛んでいるときに辛味を感じるのがスルフォラファンです。よく噛むことで、スルフォラファンの吸収率が高まります。食べ方ひとつでダイエットにもつながるので、ブロッコリースプラウトは生の状態でよく噛み、マイルドな辛みと歯応えを楽しみましょう。
食べるタイミング
ブロッコリースプラウトは、一度にたくさん食べる人はいないと思いますが、目安としては1週間に2~3パックほどにおさえるのが適量。なぜなら栄養素のスルフォラファンの効果は体内で3日間ほどキープできるからです。
ブロッコリースプラウトに含まれるスルフォラファンは、発芽してから時間が経つごとに減っていくので、購入してからなるべく早く食べるのがおすすめです。痛みやしおれてしまった状態は論外ですが、最もスルフォラファンが豊富な発芽後3日のときを狙って食したいものです。
ブロッコリースプラウトの「生食レシピ」はコチラの記事でも紹介しています。
ブロッコリースプラウトを食べ過ぎると?「1日の摂取量」も解説

いくら健康に良い栄養素といっても、摂取量には目安があるものです。ここでは、ブロッコリースプラウトの摂取量について、調べていきます。
ブロッコリースプラウトはお野菜なので、1日の摂取量に上限は設けられておりません。しかし、どんな食べ物でも「食べ過ぎ」はよくないものです。
摂取の目安は2~3日に1回
ブロッコリースプラウトに含まれる栄養素「スルフォラファン」は、3日に1度ほどのペースが効率的。なぜならスルフォラファンは、一度摂取すると効果が3日間持続するからです。量の目安は1回20~30gほど、1週間で50g前後が目安です。
たくさん食べても大丈夫?
ブロッコリースプラウトには、体に悪影響となる成分はふくまれていません。ただし、食物繊維を摂りすぎれば下痢や便秘などをまねくことがあります。ビタミンCも便をやわらかくする働きがあるので、お腹の調子が不安定になることも懸念されます。
※ただし『甲状腺に持病をもつ人』は要注意です。毎日食べることは避け、加熱して食べると安心。スルフォラファンにより、症状が悪化するおそれがあるため、ブロッコリースプラウトの摂取量には気をつけましょう。
日々のお料理に最適

ブロッコリースプラウトは、生で食べると栄養効率が良いことがわかりました。火を使わないので、ブロッコリースプラウトを使った料理はとても簡単!一石二鳥ということですね。
さまざまな料理にトッピングしやすいため、家庭料理に取り入れやすい食材です。salviaでは、加熱しない調理法を中心に、おすすめのブロッコリースプラウトレシピを紹介しています。
ブロッコリースプラウトはアレンジが自在なので、基本の方法を数種類ご紹介しますね。
「包む」だけで鮮やかな一品に

生ハムで巻けば、彩りの良い副菜になります。一緒にスライスチーズを巻き込んだり、生ハム以外にスモークサーモンやローストビーフで巻いたりしてもオシャレですよ。

「混ぜる」ことでバランスアップ

ブロッコリースプラウトを刻み、納豆にまぜてご飯と一緒にいただきます。ネバッとした納豆に、シャキッとした食感が混ざって、とてもおいしい。マグロやキムチ、めかぶなどを一緒にまぜて食べるのも人気です。
「トッピング」で彩りと栄養価をアップ!

ブロッコリースプラウトはすぐ使えるので便利です。キャベツだと、千切りしなくてはならないところ、切って添えるだけなので、忙しい時にも重宝します。
パスタや冷や奴、冷し中華にカルパッチョ、お肉料理の付け合わせなど、とにかく万能。日々の家庭料理に取り入れやすいですよ。

ただし、味噌汁に使うときには煮てしまうと栄養価を期待できなくなるので、食べる直前に生のものを散らすのがおすすめですよ。
◇記事の執筆・編集/(salvia編集部)
◇監修/小野友紀(管理栄養士、妊産婦食アドバイザー、BLW(赤ちゃん主導の離乳食)実践経験者)