※この記事は、管理栄養士によって執筆(レシピ考案)されています。
白菜の部位ごとの特徴

画像:白菜の部位(撮影者/宮崎幸恵)
1. 外葉
白菜の全体を覆うように包んでいる葉の部分を「外葉」といいます。
他の部分よりも濃い緑色で、繊維が太く水分量も少ないため、硬めの食感です。
アブラナ科特有の辛味成分(イソチオシアネート)を含むため、少し苦味を感じやすい部位でもあります。
2.内葉
「内葉」は緑が残る部分と、黄色系の色合いの部分に分かれます。
緑がかった葉は、ほどよい厚みがあり、シャキシャキとした食感が楽しめます。
白菜のほのかな甘味とほろ苦さの両方を感じられる部位です。
黄色が強めの内葉は、緑がかった葉よりも繊維がやわらかくて、甘味があるのが特徴です。
3. 中心部
白菜の中心にある「葉が閉じた黄色の部分」は、「中心部」です。
繊維がやわらかく厚みも薄めで、最も甘味が強く、栄養もたっぷり含まれています。
4. 軸・芯
白菜の根元にあたる白色の部位で、「軸」や「芯」と呼ばれます。
厚みがあるので、葉と比べると硬さがあるのが特徴です。
旨味成分がギュッと凝縮されており、白菜のおいしさを存分に味わえます。
白菜は芯まで全部食べられる!

画像:丸ごと1玉の白菜(撮影者/宮崎幸恵)
白菜は部位によって食感や味わいが異なりますが、基本的には丸ごと全部食べられます。
それぞれの特徴に合わせたおすすめの調理方法を見てみましょう。
外葉は炒め物におすすめ
硬くてごわつきがちな外葉は、捨ててしまう人が多いかもしれません。しかし、加熱すればおいしく食べられますし、油との相性が良いので、炒め物にぴったりです。
加熱後もほどよい歯ざわりが残るので、食べ応えがあります。硬さが気になる場合は、煮物やスープにしてじっくり火を通す料理に使いましょう。
特に「ロール白菜」を作るときには、大きくて丈夫な外葉が最適です。
※焼うどんや焼きそばにも使えます!レシピは>>コチラ
内葉は蒸し料理やスープに
内葉は万能な部位で、煮物や和え物、スープなど、どのような料理にも適しています。
緑が残る内葉は、鍋物に使って食感を生かす食べ方がおすすめ。
黄色がかった内葉は、火を通すと甘みがより引き立ちます。蒸したり茹でたりして、シンプルな調味料で味わうと、素材のおいしさを堪能できます。
中心部は生食で
白菜は加熱して食べるイメージが強いですが、やわらかくて甘い中心部は生でもおいしく食べられます。サラダや和え物、酢の物にして楽しんでみましょう。
また、中心部の葉はじっくり加熱すると甘味が増すので、スープや汁ものに入れて、トロトロなるまで煮込むのもおすすめです。
軸・芯は鍋物や焼き物、だしに使う
軸・芯は旨味がたっぷり詰まっています。鍋物や煮物、スープに加えるだけでおいしいだしが出ます。このだしを活かせば、いつもの料理が味わい深く仕上がり、ワンランク上の料理になりますよ。
白菜を加熱すると、やわらかい葉の部分はとろけるように「くたっ」となりますが、芯の部分はほどよい歯ごたえが残るのが特徴です。こんがり焼いて香ばしさを出せば、まるでステーキのように楽しめます。
白菜の軸・芯の切り方
白菜の中でもやわらかい葉の部分は、大まかにざくざくとカットする「ざく切り」で十分ですが、軸・芯の部分は少し工夫が必要です。
そぎ切り

画像:白菜の芯のそぎ切り(撮影者/宮崎幸恵)
芯や軸は厚みがあり、火が通りにくい部位です。そぎ切りにすることで切り口の面積が広がり、加熱時間も短縮できるほか、味も染み込みます。
白菜を横向きに置き、繊維を断ち切る方向で包丁を寝かせてカットします。八宝菜などの炒めものや、煮物にぴったりの切り方です。
細切り
白菜の軸・芯を和え物などに使うときは、細切りにするのがおすすめです。細切りには「繊維に沿って切る方法」と「繊維を断ち切る方法」の2種類があります。
【繊維に沿ってカットする方法】
1.白菜を横向きに置いて、芯部分を5cm幅に切る。

画像:白菜の芯を4~5cm幅にカット(撮影者/宮崎幸恵)
2.白菜の向きを変えて、約5mm幅に細く切る。

画像:白菜の芯の細切り(撮影者/宮崎幸恵)
【繊維を断ち切りカットする方法】
1.白菜を横向きに置く。
2.そのまま芯部分を約5mm幅に切っていく。

画像:白菜の繊維を断ち切って細切りにする(撮影者/宮崎幸恵)
見た目はどちらも同じような細切りに見えますが、触感には大きな違いがあります。
繊維に沿って切るとシャキシャキ感が残りやすく、繊維を断ち切るとやわらかくしんなりした食感になります。
好みに合わせて使い分けると良いでしょう。
軸・芯はどこまで食べられる?株元は捨てる?

画像:白菜の株元(撮影者/宮崎幸恵)
白菜の根元にあるのが株元です。一般的には、株元を芯と呼ぶことの方が多いかもしれません。
株元はほとんどの人が捨てていると思いますが、汚れをしっかり落として細かくすれば食べることができます。
【株元の切り方】
1.白菜から株元を切り落とす。

画像:白菜の株元を切り落とす(撮影者/宮崎幸恵)
2.千切りのように細かくカットする。

画像:株元を細かく切る(撮影者/宮崎幸恵)
生の株元は非常に硬いですが、味噌汁やスープに入れて煮込めばやわらかくなります。コリコリとした独特の触感で、他の部位にはない噛み応えが楽しめます。
傷んだ外葉や汚れがひどい部分を除けば、白菜は丸ごとすべて食べられる野菜です。捨てるところがない、まさに「エコ食材」といえるでしょう。
白菜はどこから食べるのが正解?

画像:白菜の画像(撮影者/宮崎幸恵)
白菜の栄養や旨味を余すことなくいただくためには、食べ方にも工夫が必要です。
ここでは、白菜に含まれる栄養や「どこから食べるのが良いのか?」という疑問に管理栄養士が答えます。
白菜は中心から食べる

画像:白菜につまようじを刺す(撮影者/宮崎幸恵)
白菜は収穫後も成長を続ける野菜です。外葉で作られた栄養は、中心部へと送られていくため、外葉から順に使うと、栄養や旨味が抜けた部分から食べることになってしまいます。
そのため、中心から順に使うのが理想的です。外葉に栄養や旨味が残り、最後までおいしく食べられます。
また、保存の際には「成長点」を取り除くことも大切です。成長点は株元のすぐ上にある部分で、ここをカットしておくと成長が止まり、鮮度が長持ちします。
さらに、底部分につまようじを3~4本刺したり、浅く切り込みを入れたりするだけでも白菜の成長を抑えることができます。
白菜に含まれる栄養
白菜は95%以上が水分で、100gあたり13kcalと低カロリーな野菜です。
一方で、白菜には健康や美容にうれしい栄養素も多く含まれています。
・ビタミンC
動脈硬化などの原因となる活性酸素から細胞を守る抗酸化ビタミン。免疫力を高めたり、皮膚や血管の老化を防いだり、健康や美容への高い効果が期待できます。
・ビタミンK
血を固めて止血する働きのほか、丈夫な骨づくりにも関わっています。
・カリウム
体内の水分バランスを整えるミネラルの一種。高血圧やむくみの予防に役立つ栄養素です。
・食物繊維
白菜には100gあたり、水溶性食物繊維が0.3g、不溶性食物繊維が1.0g含まれています。便通をスムーズにし、腸内環境を整えます。
・イソチオシアネート
白菜などアブラナ科の野菜に含まれる辛味成分で、抗酸化作用があります。
・GABA(ギャバ)
アミノ酸の一種。ストレスの緩和や睡眠の質の向上など、血圧上昇を抑制する働きもあります。
白菜は、部位によって栄養素の含有量が違うとも言われています。外葉にはビタミンC、中心部にはカリウムなどのミネラル、根元の芯部分にはGABAが多く含まれます。
白菜の芯麺(ベジ麺)の担々麺

画像:白菜の芯麺(ベジ麺)の担々麺(撮影者/宮崎幸恵)
<1人分あたりの栄養成分(目安)>
項目 | 数値 |
|---|---|
エネルギー(カロリー) | 432kcal |
たんぱく質 | 22.7g |
脂質 | 33g |
炭水化物 | 18.6g |
食塩相当量 | 5.1g |
◆材料:1人分 【所要時間:30分】
・白菜の芯 150g
・チンゲン菜 1/4株
・豚ミンチ 50g
・長ねぎ 5g
・ごま油 小さじ1
A おろしにんにく 小さじ1/4
A 豆板醤 小さじ1/4
A しょうゆ 小さじ1/2
A 砂糖 小さじ1/2
・水 200ml
・顆粒鶏ガラだし 小さじ1
・豆乳 50ml
B みそ 大さじ1
B しょうゆ 小さじ2
B ねりごま 大さじ1
B すりごま 大さじ1
・糸唐辛子 適量
・ラー油 好みで
<作り方>
1.白菜の芯は細切り、長ねぎはみじん切りにする。
2.チンゲン菜を鍋で茹でて水気を切っておく。
3.フライパンにごま油をひいて、長ねぎを炒める。
4.Aの調味料を混ぜ合わせておく。
5.豚ミンチを加え中火で炒め、火が通ったらAを加えて味をなじませる。
6.土鍋に白菜の芯と顆粒鶏ガラだし、水を入れて煮る。
7.白菜の芯が透明になってきたら、豆乳を加えてひと煮立ちさせる。
8.Bの調味料をあらかじめ混ぜ合わせておき、7に入れて味付けする。
9.[2~5で作った]チンゲン菜と肉そぼろ、糸唐辛子、ラー油をトッピングして完成。
<ポイント>
・白菜の芯は、繊維に沿って細切りにするとシャキシャキ感が残り美味しいです。
・白菜は水分が多い野菜です。
調理中に白菜から出る水分でスープの味が薄くなった場合は、しょうゆや味噌を少し増やして塩分量を調整してください。
・麺の代わりに淡白な白菜を使うと、物足りなさを感じるかもしれません。
担々麺のような刺激のあるスープや、濃厚なとんこつスープと合わせると味がぼやけず最後まで飽きずに楽しめます。
・中華麺で作ると1人あたりのカロリーは、716kcalにもなります。白菜の芯で作る担々麺はダイエット中の食事にも活用できます。
まとめ

画像:白菜の芯麺(ベジ麺)の担々麺 完成画像(撮影者/宮崎幸恵)
白菜はクセがなく、和洋中どのジャンルの料理にも幅広く使える万能な野菜です。
ただし、使い方によっては食べられる部位を捨てている場合もあります。
せっかくの栄養なので、旨味を十分に摂り切れていないのはもったいないですね。
・基本的に白菜は全ての部位を食べられる。硬い株元はだしとしても使える
・栄養の詰まった中心から外葉に向かって使う
白菜の部位ごとの特徴を知り、これからは栄養を逃さずおいしく食べ切りましょう。
◇レシピ提供・文:宮崎幸恵(管理栄養士)
【宮崎幸恵のプロフィール】管理栄養士として、委託給食会社、老人福祉施設での栄養管理、特定保健指導などを経験。その他保有資格:食生活アドバイザー2級、介護支援専門員。
◇記事の構成・編集:(salvia編集部)