※この記事は薬剤師にって執筆されたものです。
飲むだけで痩せるサプリはない!まずは正しい理解を

画像イメージ:手の平に乗せたサプリメント(photo AC)
「飲むだけで痩せる」というフレーズはとても魅力的に聞こえますよね。
しかし、食事制限も運動もせずに、楽をして痩せることはできません。「飲むだけで痩せる」とうたっているサプリメントや健康食品には、多くの健康被害のリスクが潜んでいる可能性があります。
一般に、健康食品とは「健康の保持増進に資する食品全般」のことを指します。また、サプリメントは、健康食品の中でも「特定成分が濃縮された錠剤やカプセル形態の製品」が該当します。
健康食品のうち、「特定保健用食品(トクホ)」、「栄養機能食品」および「機能性表示食品」は、特定の保健機能や栄養機能を表示することが認められています。一方、サプリメントは効果や機能の表示が認められていません。
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画像引用:消費者庁 健康食品
サプリメントは医薬品ではないため、科学的根拠が十分とはいえません。
また、以下のような問題がある商品も販売される可能性があります。
・品質が不均一。
・表示通りの成分が含まれていない。
・成分が溶けない。
さらに、天然成分由来のサプリメントにも懸念要素があります。
・医薬品との相互作用を起こすもの。
・アレルギー症状を起こすもの。
錠剤・カプセルなどで懸念されるポイントもあります。
・通常の食品よりも成分の過量摂取になりやすい傾向にある。
・摂りすぎると健康被害を及ぼす成分もあるので、注意が必要。
例として、セレンの過剰摂取による吐き気や胃腸障害、脱毛など。
鉄の過剰摂取による肝臓や膵臓など器官の障害や、ビタミンA過剰症による頭痛や吐き気に脱毛、ビタミンD過剰症による食欲減退や吐き気などが挙げられます。
ダイエットにサプリメントを取り入れるなら、食事で不足している栄養を補う方法がおすすめです。ダイエット中には野菜ばかり食べたり、炭水化物を極端に減らしたりしがちです。
しかし、そのような食生活では体に必要なビタミンやミネラル、タンパク質などの栄養素が不足してしまいます。
ビタミンやタンパク質が不足すると、筋肉が減り、基礎代謝量(生命維持に必要な最低限のエネルギー消費量)も減少します。その結果、摂取した食事が脂肪として蓄積され、痩せにくくなってしまうのです。
サプリメントを補助的に使用し、食事だけでは補いきれない栄養素を摂取することで、健康的に痩せやすい体づくりができますよ。
ダイエットで不足しがちな栄養素

画像イメージ:栄養バランス(photo AC)
ダイエット中の偏った食生活によって、さまざまな栄養素が不足しやすくなります。
どの栄養素が不足しやすいのか、また体にどのような影響を与えるのかを確認しておきましょう。
食物繊維
食物繊維には「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類があり、それぞれ役割が異なります。いずれもダイエットには欠かせない栄養素です。
・不溶性食物繊維 便の体積を増やして腸を刺激し、排便を促します。
※多く含まれている食品:ごぼう、レンコン、大豆など。
・水溶性食物繊維 血糖値の急激な上昇を抑えたり、コレステロールの吸収を抑える働きがあります。
※多く含まれている食品:水溶性食物繊維はネバネバとしており、ワカメや昆布などの海藻類や、大麦、芋類に含まれます。
ダイエット中は穀類や芋類を避けがちなため、水溶性食物繊維の不足に注意が必用です。
ビタミン
ビタミンは体が正常に機能するために必要な栄養素です。とくにビタミンB群は、糖質・脂質・タンパク質をエネルギーに変換する働きがあります。不足すると代謝がうまくいかず、脂肪が蓄積しやすくなります。
ビタミンは体内で合成できないか、できても量が不十分なため、食事からの摂取が基本です。ダイエットによる食事量の減少や栄養の偏りは、ビタミン不足を招きやすくなります。
体に必要なビタミンは13種類で、「水溶性ビタミン」と「脂溶性ビタミン」の2つに分けられます。
・水溶性ビタミン(8種類のビタミンB群、ビタミンC)
・脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・の4種類)
水溶性ビタミンは水に溶けやすいため、過剰に摂取すると尿から排泄されます。脂溶性ビタミンは体内に蓄積されやすいため、過剰摂取には注意が必要です。
ミネラル
ミネラルもビタミンと同様に、健康維持に欠かせない栄養素です。
人体に必要な16種類のミネラルは「必須ミネラル」と呼ばれ、それぞれ異なる働きをします。
<必須ミネラル>
カルシウム・ナトリウム・カリウム・マグネシウム・リン・硫黄・塩素・鉄・亜鉛・銅・マンガン・ヨウ素・セレン・クロム・モリブデン・コバルトの16種類です。
ミネラルが不足すると体の体調不良や代謝低下の原因になります。
例えば、カルシウムの不足は骨密度の低下や血圧の上昇を引き起こし、亜鉛不足は代謝の低下につながります。ミネラルは体内で生成されないため、痩せにくく太りやすい体質を避けるためにも、食事から積極的に摂取するようにしましょう。
鉄
鉄は前述したミネラルの一種ですが、特に体に吸収されにくく、食事だけでは不足しがちな栄養素です。女性では月経や妊娠、授乳などでさらに不足しやすく、貧血を引き起こすこともあります。
鉄は「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」に分類され、それぞれ吸収率と胃腸への影響が異なります。
・ヘム鉄 吸収率が10~30%と高く、食事からでも比較的摂取しやすいのが特徴。
※レバーや赤身の肉、マグロなどの赤身の魚に多く含まれます。
・非ヘム鉄 吸収率は5%と低いため、積極的に摂取する必要があります。
※小松菜、ほうれん草などの野菜や、ヒジキなどの海藻類、高野豆腐や納豆などの豆類に多く含まれます。
タンパク質
タンパク質は筋肉や骨などの形成に必要不可欠です。不足すると筋肉量や基礎代謝が低下し、脂肪が燃焼しにくくなります。
ダイエットで野菜中心の食事をしている人は、タンパク質が不足しやすいため、肉・魚・卵・大豆製品などから意識して摂取しましょう。
タンパク質の摂取によってダイエット効果が高められますよ。
薬剤師が選ぶ!栄養素を補給するサプリ15選

画像イメージ:サプリメントを飲む女性(photo AC)
ダイエット中には、極端に炭水化物を抜く、野菜ばかりの食事、全体的に摂取量が少ないなど、偏った食生活になりがちです。
その結果、体に必要な栄養素が十分に摂取できず、体調を崩してしまったり、痩せにくい体質になってしまったりします。
前章で示した通り、ダイエット中は不足しがちな栄養素を意識した食生活が必須です。一方で、食事からは十分な摂取が難しい場合もあるので、そのような場合には、サプリメントの利用がおすすめです。
薬局やドラッグストア、インターネット上では様々なサプリメントが販売されています。
本章では栄養素やタイプ別におすすめのサプリメントを紹介します。
鉄のサプリメント
鉄は特に女性で不足しやすく、月経のある20〜40代の女性の約65%が「貧血(鉄欠乏性)」もしくは「かくれ貧血」だと考えられています。鉄不足は冷えやめまい、倦怠感などが現れることがあります。
鉄には「非ヘム鉄」と「ヘム鉄」があり、吸収率が高く胃への負担も少ない「ヘム鉄」の摂取が効率的です。また、ヘム鉄は胃を刺激しにくいというメリットもあるので、サプリメントや医薬品の鉄剤で胃のむかつきや吐き気を感じたことがある方は、ヘム鉄のサプリメントを選ぶとよいでしょう。
1.DHC ヘム鉄
鉄の1日推奨量は一般的に、成人男性が7.5mg、成人女性が10.5mgです。「DHC ヘム鉄」は、1日10mgの鉄を、吸収率の高いヘム鉄の形で摂取できます。また、ビタミンB12と葉酸も配合されており、女性に不足しがちな栄養素を補えます。
2.UHA グミサプリ 鉄
「UHA グミサプリ 鉄」は、グミの形状のサプリメントです。1日2粒で、22mgの鉄が摂取できます。錠剤やカプセルが苦手な方にもおすすめです。
ビタミンB群
糖質や脂質をエネルギーへ代謝するためには、ビタミンB群が欠かせません。水溶性のため体内に蓄積されず、毎日の補給が必要です。
3.ネイチャーメイド ビタミンB コンプレックス
エネルギー産生に欠かせない8種類のビタミンB群が1日1粒で摂取可能です。ダイエット中だけでなく、日々の疲れや肌荒れ対策にもなります。
4.極セレクト マルチビタミンミネラル
ビタミンB群だけでなく、脂溶性ビタミンやミネラルもまとめて摂りたい!という方は、マルチビタミン剤を選ぶとよいでしょう。「極セレクト マルチビタミンミネラル」は、12種の必須ビタミンと9種のミネラル、乳酸菌が配合されています。ビタミン特有の香りを抑え、飲みやすい小粒タイプです。
カルシウム&ビタミンD
カルシウムは骨や歯の主成分で、骨密度を高める働きをするほか、筋肉の収縮や神経伝達にも関与します。
カルシウムは吸収率が低く、牛乳などの乳製品からは40~50%、野菜、海藻、小魚からは20~30%程度しか吸収できません。そこで、カルシウムと一緒に摂ってほしいのがビタミンDです。ビタミンDはカルシウムの吸収を促進し、体内のカルシウムのバランスを調節する役割を果たします。
カルシウムが不足すると、骨密度を低下させるだけでなく、ホルモンバランスが乱れてイライラしやすくなったり、集中力が落ちたりするのでバランスよく摂取しましょう。
5.ネイチャーメイド カルシウム
カルシウムとビタミンDのみというシンプルな処方のサプリメントです。カルシウムの1日の推奨摂取量は、成人男性は700~800mg、女性は650mgですが、「ネイチャーメイド カルシウム」は1日1粒で600mgものカルシウムを摂取できます。
6.ディアナチュラ カルシウム・マグネシウム・亜鉛・ビタミンD
カルシウム以外のミネラル不足も心配、という方には、「ディアナチュラ カルシウム・マグネシウム・亜鉛・ビタミンD」がおすすめです。カルシウムとその吸収を促進するビタミンDだけでなく、マグネシウムと亜鉛が含まれています。
マグネシウムも骨の形成において重要な栄養素です。また、亜鉛は味覚の維持やタンパク質・DNAの合成などに必要な栄養素です。筋肉を作る過程で亜鉛が必要になるため、ダイエットでスポーツやトレーニングをする方は亜鉛も積極的に取り入れましょう。
マグネシウム
マグネシウムは、カルシウムやリンと共に骨や歯の形成を担っている栄養素です。また、筋肉の収縮や神経伝達にも関与しています。交感神経を抑制してイライラを抑える効果もあるため、ストレスの多い現代人に欠かせない栄養素です。
マグネシウムは藻類、魚介類、種実類(ごまやアーモンドなど)に多く含まれています。便秘を解消する効果もあるため、食事から十分に摂取できていない方はサプリメントで取り入れましょう。
7.太陽堂製薬 超濃厚マグネシウムサプリ液
液状のサプリメントなので、水やお茶、味噌汁などに数滴垂らすだけで、手軽にマグネシウムを補えます。自分の食生活に合わせて、必要なマグネシウム量を調節して摂取できるのは嬉しいポイントですね。
8.富士フイルム カルシウム&マグネシウム
骨の形成に必要なカルシウムとマグネシウムを両方摂りたい方におすすめなです。1日5粒でカルシウム300mgとマグネシウム150mgを摂取できます。ヨーグルト味のタブレットなので、飲んでも噛んでも服用できますよ。
タンパク質(プロテイン)
筋肉維持や代謝促進に不可欠なタンパク質なので、ダイエット中に不足する太りやすい体質になってしまいます。
日本人の食事摂取基準に示されているタンパク質推奨量は、成人男性で約65g、女性で約50gです。3回の食事での均等な摂取が理想的ですが、難しい場合もあるので、足りない分はサプリメントで補いましょう。
タンパク質のサプリメントには「プロテイン」と「アミノ酸」があります。
・プロテイン さまざまなアミノ酸が含まれているため、タンパク質を全般を補いたいと考えている方におすすめ。
・アミノ酸 必要なアミノ酸を選んで摂取することで効率的に体づくりをおこなえるため、筋肉作りや激しい運動をする方におすすめ。
9.ザバス ホエイプロテイン100
牛乳由来のホエイタンパク質は必須アミノ酸がバランスよく含まれ、消化吸収が良いのが特徴です。「ザバス ホエイプロテイン100」はホエイタンパク質を100%使用し、健康的な体づくりをサポートしてくれます。また、4種のビタミンB群、ビタミンD、ビタミンCも一緒に摂れるのも嬉しいポイントです。
濃厚なココア味で、水に溶かしても美味しく服用できます。溶けやすく作られているため、シェイカーがなくてもグラスやコップで簡単に飲めますよ。
10.Kentai 100%SOYパワープロテインタブ
9種の必須アミノ酸が全て含まれる大豆タンパク質のみを使用したプロテインです。大豆タンパク質は脂肪量やカロリー、コレステロール量が少ないため、ダイエット中の方におすすめです。また、ビタミン11種とカルシウム、鉄も配合されており、不足しがちな栄養素をまとめて摂取できます。
プロテインと聞くと、粉状で牛乳などに溶かして飲むイメージを持つ方も多いでしょう。「Kentai 100%SOYパワープロテインタブ」はタブレットタイプなので、どこでも手軽にタンパク質を補給できますよ。
ここからはタイプ別におすすめのサプリメントの紹介です。
炭水化物が多い人向けのサプリ
炭水化物は糖質と食物繊維でできており、炭水化物ばかりの食生活ではビタミンB群やミネラルなどの栄養素が不足しがちです。
11.「ディアナチュラ ビタミンB MIX」
「ディアナチュラ ビタミンB MIX」は、糖質をエネルギーに変える際に必要なビタミンB1を多く含んでいるサプリメントです。
野菜が苦手な人におすすめのサプリ
野菜には食物繊維やビタミン、ミネラルが多く含まれているので、それを補えるサプリメントがおすすめです。
12.LOHAStyle 難消化性デキストリン
「LOHAStyle 難消化性デキストリン」はトウモロコシ由来の食物繊維で、野菜不足の人にぴったりです。無味無臭で簡単に溶けるので、普段の食事に取り入れやすいですよ。
キノコ類が嫌いな人向けのサプリ
キノコに多く含まれている栄養素として、ビタミンD、食物繊維、カリウムが挙げられます。特にビタミンDは食事からの摂取が難しい栄養素であるため、サプリメントで補給するとよいでしょう。
12.ネイチャーメイド スーパービタミンD 1000IU
「ネイチャーメイド スーパービタミンD 1000IU」は1日1粒で摂取目安量のビタミンDを摂取できるため、続けやすいですよ。
揚げ物やファストフードが多い人に推奨のサプリ
揚げ物やファストフードが多い人はビタミン、ミネラル、食物繊維などの必須栄養素が不足しがちです。
13.FANCL マルチビタミン&ミネラル Base POWER
「FANCL マルチビタミン&ミネラル Base POWER」は13種のビタミンと7種のミネラル、3種のサポート成分が入っており、栄養バランスを整えてくれます。また、炭水化物をエネルギーに変換するときに必要なビタミンB1、B2、B6が強化配合されているのも嬉しい点ですね。
清涼飲料水や甘い物が好きな人
清涼飲料水や甘い物をよく摂る人では、糖質の代謝に関わるビタミンB群やカルシウム、マグネシウムなどが大量に消費されます。そのため、ビタミンB群のサプリメントとカルシウム・マグネシウムのサプリメントを併用することをおすすめします。
14.小林製薬 ビタミンB群
「小林製薬 ビタミンB群」は、8種類のビタミンB群を一気に摂取できるサプリメントです。
15.ワダカルシウム製薬 カルシウム&マグネシウム+ビタミンD
「ワダカルシウム 製薬のカルシウム&マグネシウム+ビタミンD」は、カルシウム・マグネシウムだけでなくビタミンDも含まれており、カルシウムが吸収されやすくなっていますよ。
サプリの正しい選び方&取り入れ方

画像:皿の上の「FOOD」の文字(photo AC)
サプリメントを選ぶときは、「何が入っているか」だけでなく、「どんな形で、どのくらい入っているか」も重要です。
薬剤師が教える!サプリ選びのポイント3つ
① 「吸収率が高い形」を選ぶ
必要な栄養素を効率的に取り入れるためには、吸収率が高い形を選ぶのがポイントです。
・鉄…非ヘム鉄に比べてヘム鉄の方が吸収率が高い。
・ビタミンD…D3の方がD2よりも吸収率が高い。
・ミネラル…アミノ酸や有機酸と結び付けた「キレート型」は、吸収率が高い傾向。
※(キレート型の例:グリシン酸マグネシウムやクエン酸鉄、ピコリン酸亜鉛)。
また、摂取する栄養素の組み合わせによって吸収率が高まるものもあります。
例えば、ビタミンCと鉄(特に非ヘム鉄)を一緒に摂ると鉄の吸収が良くなります。また、カルシウム、ビタミンD、マグネシウムを一緒に摂ることで骨の形成に相乗効果を発揮しますよ。
② 成分・添加物の確認
添加物はサプリメントを製造する上で無くすことはできません。粉を固めたり、粉の流動性を良くしたりするために、添加物が必要だからです。
ただし、中には必要以上に添加物が含まれていたり、不要な添加物が入っていたりすることがあります。
添加物は過剰摂取すると体に悪影響を及ぼす成分や、他の薬との併用で薬効を増強あるいは減弱させる可能性もあります。サプリメントを選ぶ際には、成分表示を確認し、添加物の種類や量が多いものは避けるとよいでしょう。
1.有効成分の含有量(mgやμg)と、1日あたりの摂取量目安(何錠か飲むのか)を確認しましょう。
2.摂取量の目安が、1日の推奨量と比べて大きく超えていないかも必ずチェック。
※過剰摂取は体に負担や悪影響を及ぼしたり、吸収されずに排出されることがあります。
なるべく避けたい添加物
成分表を確認し、不必要な添加物が多く含まれていないかも注意しましょう。
以下のものは避けたい添加物の例です。可能であれば含まれない製品を選ぶのが望ましいです。
・人工甘味料(アスパルテーム、スクラロース)
・合成着色料(赤〇号、青〇号など)はできるだけ避けたい添加物。
<避けたい添加物の一例>
③日本製と海外製の違い
日本製のサプリメントと海外製のサプリメントでは、規制や成分表示、含有量など、様々な違いがあります。
例えばアメリカでは、サプリメントは食品よりも医薬品に近いものとして扱われています。そのため、成分表示や品質管理の点で、日本製よりも厳しい審査基準をクリアしていると言えます。ただし、海外製のサプリメントは1粒あたりの含有量が多い傾向にあるため、過剰摂取に注意が必要です。
「日本製だから安心」「海外製だから効果が強い」という先入観で選ばずに、必ず成分表示や摂取目安量、注意書きなどに目を通すようにしましょう。

画像イメージ:様々な種類のサプリメント(pixabay)
サプリメントを飲むタイミング
サプリメントは、基本的には食後に摂取するのがおすすめです。特に脂溶性ビタミン(A、D、E、K)は油と一緒に摂ることで吸収が高まるため、食事中や食後すぐの摂取が効果的でしょう。
また、亜鉛やマグネシウムは空腹時に飲むと胃に刺激を与えることがあります。吐き気や胃腸障害を懸念するなら食後が望ましいでしょう。
一方、鉄やプロバイオティクス(腸内環境を改善する生きた微生物)は食前の方が吸収率が高まります。ただし、空腹時に飲んで胃の不快感などが出た場合は食後に変更しても構いません。
また、水溶性ビタミン(B、C)は1日量を1回で摂るよりも、1日数回に分けて少しずつ摂取した方が吸収されやすいです。
<摂取タイミング別のおすすめ栄養素>
ダイエットサプリの危険性を知っておこう

画像:サプリメントの注意点イメージ(photo AC)
サプリメントは、食事で不足しがちな栄養素を補うのに便利です。しかし、使い方を誤ると、体への負担や健康被害を引き起こす恐れがあります。特に注意すべきポイントを以下にまとめました。
「痩せる系サプリ」にありがちな落とし穴
「飲むだけで痩せる」と謳うサプリメントには、下剤や利尿作用を含む成分が含まれていることがあります。
便秘やむくみが一時的に改善して体重が減ることはありますが、脂肪が減少したわけではなく、効果と思えるものは一時的です。
さらに、下剤や利尿剤によって体内の水分バランスが崩れ、脱水症状や電解質異常を引き起こすリスクもあります。成分に「自然由来」「ハーブ」「植物エキス配合」などと表記されていても、危険性が目えにくいため注意が必要です。
また、食欲抑制系のサプリメントには、中枢神経(精神面)に作用する成分もあり、不安感、イライラ、うつ状態、依存症状などを引き起こすリスクもあります。
自己判断でのサプリ摂取に潜むリスク
サプリメントには高濃度の成分が濃縮されているため、少量でも剰摂取になり得ます。
特に脂溶性ビタミン(A・D・E・K)は体内に蓄積されやすく、肝障害、頭痛、吐き気などの原因になることがあります。鉄・亜鉛・セレンなども、過剰摂取によって消化器や神経、臓器に悪影響を及ぼすことがあります。
サプリメントは日常の食事に加えて摂取することを考えて、摂取量を調整しましょう。
また、サプリメントに含まれる成分には、薬との相互作用があるものもあります。効果を増強・減弱させると、薬による副作用が出やすくなったり、治療効果が出なかったりするため、注意しなければいけません。
例えば、ビタミンKは血液抗凝固薬であるワルファリンの働きを妨げます。また、セントジョーンズワートは抗うつ剤や抗HIV薬などの効果を弱めます。
普段薬を飲んでいる方は、サプリメントとの併用について医師や薬剤師に相談しましょう。
<薬との相互作用の一例>
本当に痩せるサプリメントとは

画像:サプリメントメージと花(photo AC)
ダイエットサプリは「飲むだけで痩せる魔法の薬」ではありません。
ダイエットと聞くと食事制限やカロリー消費など「引き算」ばかりに意識が向きがちですが、本当に痩せるためには「栄養を補う=足し算」も必要です。
ただし、やみくもにサプリメントを摂取するのはNG。先述したように、今の自分に不足している栄養素を見極め、必要な分だけ補うことがポイントでしょう。
もし食事制限をしているのに体重が減らない、運動をしても疲れやすく、倦怠感や肌荒れ、便秘が続く……といった場合は、栄養不足が原因かもしれません。
サプリメントはあくまでダイエットを支える補助役ですが、正しく選び、適切に使えば、健康的に痩せるための心強い味方になってくれるはずですし停滞期にも活用できます。
あなたの体は、あなたが食べたものでできています。焦らずコツコツ、内側からの健康を整えていくことこそが、「本当に痩せるサプリメント」となるのかもしれません。
※本記事は専門家による執筆であるものの、あくまで一般的な見解です。サプリメントは個人の体質や生活習慣などによって推奨の可否が異なるので、薬局やドラッグストアで直接相談することもおすすめです。また最終的な判断はご自身の責任でお願いいたします。
◇記事の構成・編集/(salvia編集部)
◇執筆:渡辺ユリ/薬剤師(クリニック門前薬局・面薬局勤務、OTC販売)
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