※この記事は編集部の構成のもと、薬剤師が執筆しました。
※記事内容の補足として実際に市販されている商品をピックアップしており、画像は広告を活用しています。
日焼け止めでニキビができるのはなぜ?

画像:ニキビに不安になる女性(photo AC)
紫外線や乾燥から肌を守るのに欠かせない「日焼け止め」。
しかし、「日焼け止めを塗ったらニキビが悪化するのでは?」と不安に思う方や、「日焼け止めを塗ったらニキビができた」という声もあります。
すべての日焼け止めがニキビを誘発したり、ニキビを悪化させるわけではありませんが、使い方や成分の種類しだいで懸念はあります。
ここでは、日焼け止めがニキビに悪影響を及ぼす主な原因を解説します。
成分による毛穴詰まり
日焼け止めには、油分や毛穴をふさぎやすいシリコン系成分が多く含まれている商品もあります。こうした成分が肌に残ると、毛穴が詰まったり、ニキビの原因菌であるアクネ菌が増えやすくなったりします。特にクリームタイプの日焼け止めは油分が多いため、注意が必要です。
また、日焼け止めに含まれるアルコールや香料が、ニキビ肌に刺激になることがあります。赤みやかゆみが出ることもあるので注意しましょう。
使用量が多すぎる
日焼け止めは「しっかり塗ること」が大切ですが、一度に大量に塗るのはNG。厚塗りしすぎると毛穴に残りやすくなり、ニキビの原因になる可能性があります。
日焼け止めの種類によって適量があるので、以下参考にしてください。なお各商品の「使用料」「使い方」をよく読んで使いましょう。
<日焼け止めを顔全体に塗る量の目安>
・クリームタイプ、ミルクタイプ→パール粒2個分
・ローションタイプ→100円玉2つ分
摩擦やクレンジング不足
日焼け止めを強くこすりながら塗ったり、クレンジングが不十分で落とし切れていなかったりすると、毛穴に成分が残ってニキビができやすくなります。
特に、ウォータープルーフの日焼け止めは水や汗に強いというメリットがある一方で、落としにくく、肌に残りやすいというデメリットも。日焼け止めは「やさしく塗って、やさしくしっかり落とす」ことが大切です。
日焼け止めでニキビが治ったというウワサは本当?

画像:ニキビが治って嬉しそうな女性(photo AC)
「日焼け止めを塗ったらニキビが治った」という話を耳にすることがあります。しかし、医学的な根拠はなく、これは誤解である可能性が高いです。
日焼け止めを塗ると、肌の色が均一になり、表面がなめらかに見えることがあります。ニキビや赤みが目立ちにくくなり、「治ったように見える」ことがあるでしょう。特に化粧品の知識が少ない中学生や高校生男子などは、これを「治った」と感じてしまうかもしれません。
しかし、日焼け止めはニキビを治す薬ではありません。「日焼け止めでニキビが治る」と思い込んでスキンケアを怠ると、ニキビの悪化や炎症、色素沈着につながるおそれがあるので、気をつけましょう。
薬剤師が選ぶニキビができにくい日焼け止め

画像:いろいろな日焼け止めの容器(photo AC)
ニキビが気になる場合でも、日焼け止めは紫外線から肌を守るために必要です。
ただし、日焼け止めには多くの種類があり、成分や効果の度合い(紫外線防御力、UVカット効果)もさまざま。「どれを選べばいいの?」と悩んでしまいますよね。
ここでは、薬剤師の視点から、ニキビができにくい日焼け止めを選ぶポイントを解説します。ぜひ参考にしてくださいね。
ノンケミカル
日焼け止めには大きく分けて 「紫外線吸収剤タイプ(ケミカル)」と「紫外線散乱剤タイプ(ノンケミカル)」の2種類があります。
ケミカルは負担が多い
紫外線吸収剤タイプは、紫外線を吸収して、肌に届かないようにエネルギーに変えて放出することで日焼けを防ぎます。無色透明で伸びがよく、白浮きしにくいのがメリットですが、肌への負担が大きく、刺激になる場合があるので、注意が必要です。
ノンケミカルは比較的安心
一方で、紫外線散乱剤タイプ(ノンケミカル)は鏡のように紫外線を反射・散乱させることでブロックします。こちらは肌の上で化学変化を起こさないため、敏感肌やニキビができやすい肌でも比較的安心して使えるのが特徴です。
見分け方
ケミカルとノンケミカルの見分け方は、パッケージをチェックすればわかります。
「紫外線吸収剤不使用」や「ノンケミカル」と記載があれば、ノンケミカルの日焼け止めです。
パッケージに表記が無ければ、成分表示を確認しましょう。
分類 |
主な成分 |
|---|---|
|
ケミカル 紫外線吸収剤(ケミカル) の主な成分 |
オキシベンゾン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン |
|
紫外線散乱剤(ノンケミカル) の主な成分 |
酸化チタン 酸化亜鉛 |
※紫外線吸収剤の名前はカタカナが多く分かりにくいため、紫外線散乱剤の成分である「酸化チタン」や「酸化亜鉛」を押さえておくとよいですね。
ノンコメドジェニック
ノンコメドジェニックとは、毛穴を詰まらせにくいように作られている製品のことです。ノンコメドジェニックテストを受けてクリアした製品は油分が少なく、ニキビ肌にも使いやすいですよ。
ノンコメドジェニックの商品には、パッケージに「ノンコメドジェニック処方」や「ノンコメドジェニックテスト済み」の記載があるため、簡単に見分けられます。
SPF、PAが高すぎない
紫外線を防ぐ効果の指標として、「SPF」と「PA」があります。それぞれの指標の意味は、以下のとおりです。
防げる紫外線の種類 |
効果の指標 |
|
|---|---|---|
SPA |
UV-B(紫外線B波) |
1 ~ 50+ |
PA |
UV-A(紫外線A波) |
+ ~ ++++ |
日焼け止めを選ぶときには「SPF50、PA+++」のように、指標の高いものをつい選びがち。しかし、買い物や散歩などの日常的な外出であれば、「SPF10〜30、PA++」程度で十分です。
お出かけ先や生活スタイルに合わせて、日焼け止めを使いわけるとよいでしょう。
伸びがよいテクスチャー
日焼け止めには、ローションタイプ、ミルクタイプ、ジェルタイプ、クリームタイプなど、種類はさまざまです。
伸びが悪いテクスチャーの日焼け止めは、塗るときの摩擦が強くなり肌に負担をかけてしまうこともあります。ニキビ肌におすすめなのは、伸びがよく塗り広げやすいローションタイプやジェルタイプの日焼け止めです。
薬剤師おすすめの具体的な日焼け止め9選
ニキビ肌によいとされる日焼け止めの特徴がわかっても、パッケージや成分表示を確認しながら探すのは大変ですよね。
本章ではニキビ肌や敏感肌の方におすすめの日焼け止めを薬剤師が紹介します。
下記の商品を参考に、肌質や使用シーンに合わせて日焼け止めを選んでくださいね。
ビオレ UV アクアリッチ ウォータリーホールドクリーム
「ビオレ UV アクアリッチ ウォータリーホールドクリーム」はノンケミカル処方、ノンコメドジェニックテスト済、着色料フリー、アルコールフリーの日焼け止め。
肌への刺激を抑えたい人におすすめです。潤いの続くクリームタイプなので、化粧下地としても使えますよ。
ビオレ UV アクアリッチ ウォータリーホールドクリーム 50g
キュレル 潤浸保湿 UVエッセンス
「キュレル 潤浸保湿 UVエッセンス」はグリチルレチン酸ステアリルという炎症を抑える成分を含んだ、医薬部外品の日焼け止めです。
ノンケミカル処方、ノンコメドジェニックテスト済、無香料、無着色、アルコールフリーの日焼け止めで、敏感肌の方に優しい処方となっています。SPF30、PA++なので、普段使いにもぴったりです。
【メール便は何個・何品目でも送料255円】キュレル 潤浸保湿 UVエッセンス 50g [花王]
ノブ UVローションEX
ローションタイプでおすすめの日焼け止めが、「ノブ UVローションEX」。保湿成分であるヒアルロン酸Naを配合しているため、乾燥を感じにくく、さらっとした使い心地です。
ノンコメドジェニックテストだけでなく、パッチテスト、スティンギングテスト(ピリピリ感などの刺激を確認するテスト)、アレルギーテスト、光アレルギーテストといった複数のテストをおこなっており、敏感肌・ニキビ肌の方も使いやすい日焼け止めですよ。
NOV ノブ UVローションEX 40g SPF32 PA+++ 紫外線吸収剤不使用 ウォータープルーフ 無香料 無着色[ギフトラッピング対応]
アベンヌ ミネラルフルイド UV n
「アベンヌ ミネラルフルイド UV n」はのばしやすい乳液タイプの日焼け止め。ノンケミカル処方、ノンコメドジェニックテスト済で、敏感肌に優しい処方です。
2種類の紫外線散乱剤が配合されており、紫外線カット効果も高い商品です。
【アベンヌ】ミネラルフルイド UV n 40ml <日やけ止め用乳液>敏感肌用 SPF50+ PA++++
雪肌精 スキンケア UV エッセンス ジェル
「雪肌精 スキンケア UV エッセンス ジェル」は肌に潤いを与えながらしっかりのびて肌を守ってくれる、ジェルタイプの日焼け止めです。
ノンコメドジェニックテスト済みで、着色料、防腐剤も使用していません。白浮きせず、肌を明るく見せてくれますよ。
「コーセー」 雪肌精 スキンケア UV エッセンス ジェル 90g 90g
無印良品 日焼け止めミルク
「無印良品 日焼け止めミルク」はノンケミカルの日焼け止めです。ノンケミカル、無香料、無着色、無鉱物油、パラベン(防腐剤の一種)フリー、アルコールフリーで、デリケートな肌にも使えます。
内容量150gという高コスパで、顔だけでなく全身に使いやすいのが特徴です。
無印良品 日焼け止めミルク ・SPF50+ PA++++ 150g 84464959
アリィー クロノビューティスムースジェルUV
夏場の肌のテカりやベタつきが気になる方におすすめなのが、ノンコメドジェニック処方の「アリィー クロノビューティスムースジェルUV」です。テカりを抑え、毛穴をぼかして目立たなくします。メントールが配合で清涼感があり、ニキビができていない肌に適しています。
ALLIE(アリィー) クロノビューティ スムースジェルUV
アクセーヌ イプノス シーバムクリア UV プロテクション
ニキビができてしまっている場合には、「アクセーヌ イプノス シーバムクリア UV プロテクション」がおすすめ。ニキビによる肌の赤みや色ムラを自然にカバーできる色設計の日焼け止めです。ノンケミカル、ノンコメドジェニック処方で、肌への負担が少なく、紫外線をブロックできます。
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【メール便送料無料】 アクセーヌ イプノス シーバムクリア UV プロテクション(日焼け止めベース乳液) SPF38/PA++ 25ml
ミノンUVマイルドミルク
「ミノンUVマイルドミルク」は子供から大人まで、親子で使える医薬部外品の日焼け止めです。ノンケミカルで、低刺激性・無香料・無着色であることに加え、肌荒れを防ぐ「グリチルリチン酸2K」という成分が配合されています。すでに日焼けをしてほてりや赤みがある場合に適していますよ。
ノンコメドジェニックとは

画像:癒しのイメージ(photo AC)
「ノンコメドジェニック」とは、「ニキビのもとになりにくい」ことを意味する言葉です。
ニキビは、皮脂や古い角質が毛穴に詰まり「コメド(面ぽう)」と呼ばれる小さな詰まりができることから始まります。そこにアクネ菌が増えると、赤く腫れたニキビへと進行します。ノンコメドジェニック化粧品は、こうしたコメドができにくいように設計・テストされた製品です。
ただし、「ノンコメドジェニック=絶対にニキビができない」という保証はありません。肌質や使い方によって差が出るため、あくまで「ニキビができにくい傾向がある」という目安として考えるとよいでしょう。
ノンコメドジェニックの日焼け止めはドラッグストアでも販売しています。1500円前後の商品もあるため、手に入りやすいでしょう。
日焼け止めは値段が高ければ良いというわけではありません。自分の肌に合う成分や使用感の日焼け止めを見つけてくださいね。
なお、肌に優しいノンコメドジェニックの日焼け止めは、紫外線カット効果が低いのではないかと心配になる方もいると思います。ノンコメドジェニックだからといって、日焼け止めの効果が低いというわけではありません。紫外線を防ぐ効果の強さはSPFやPAで表示されるので、そちらをチェックしましょう。
ニキビがあっても日焼け止めを使おう

画像:日焼け止めを顔に塗る女性(photo AC)
「ニキビがあるから日焼け止めは塗らないほうがいい」と思う方もいますが、それは誤解です。紫外線は、ニキビを悪化させる大きな要因のひとつ。肌に炎症を起こしやすくしたり、赤みや色素沈着を残したりするリスクがあるため、ニキビがある人ほど日焼け止めが必要です。
既にニキビがある場合におすすめの日焼け止め
・ノブ UVローションEX
・アクセーヌ イプノス シーバムクリア UV プロテクション
※ニキビ肌にも使える低刺激の日焼け止め。
また、日焼け止めを使っていなかったためにニキビができる場合もあります。
ニキビの原因は角質の異常により毛穴に皮脂が溜まってアクネ菌が増えてしまうこと。紫外線は皮脂の分泌量を増やし、さらに皮脂を酸化させて毛穴を詰まらせることが分かっています。ニキビができないようにするためにも、日焼け止めが必要なのです。
「毎日使い」におすすめの日焼け止め
・無印良品 日焼け止めミルク
・アリィー クロノビューティスムースジェルUV
※伸びがよく、毎日手軽に使用できる日焼け止め。
日焼け止めが原因でニキビができてしまった場合は、日焼け止めの種類や使い方を見直す必要があるでしょう。以下の3点が見直しのポイントです。
油分やシリコン系の成分が多い日焼け止めを使っていないか
必要以上に多く塗っていないか
洗い残しはないか
大切なのは、「自分の肌に合った日焼け止めを見つけて、正しい使用方法で毎日続けること」。肌の調子を観察しながら、合わないと感じたらすぐに使用をやめ、違う製品を試してみましょう。
薬剤師の立場からも、ニキビ対策と紫外線対策はセットで考えることをおすすめします。紫外線を防ぐことで、将来のシミや肌トラブルの予防にもつながりますよ。
※本記事は専門家による執筆ですが、あくまで一般的な見解です。個人の体質や生活習慣などによって推奨の可否が異なりますので、最終的な判断はご自身の責任でお願いいたします。
◇記事の構成・編集/(salvia編集部)
◇執筆:渡辺ユリ/薬剤師(クリニック門前薬局・面薬局勤務、OTC販売)