※この記事は「発酵食スペシャリスト」にレシピを考案してもらい、レシピ提供、撮影、執筆をしてもらい作成されたものです。栄養価計算は管理栄養士が担当しています。
受験当日の朝食メニュー(おしながき)
<おしながき>
・白だしで簡単|鮭と卵のあったか雑炊
・ほうれん草のごま味噌和え
・白菜とにんじんの塩麹浅漬け
・バナナホットヨーグルト甘酒のせ
この献立のメリット
【ブドウ糖ほか栄養素】…ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源で、またそんなブドウ糖の吸収を助けるのはビタミンB1です。この朝食メニューは、脳の神経伝達物質の材料となるたんぱく質を中心に、ビタミンやミネラルをバランスよく摂取できる献立になっています。
【体を目覚めさせる】…温かい食事は体温を上げて体を目覚めさせてくれるだけでなく、胃腸の働きを活発にし、食事の消化吸収力を高め、さらに緊張や不安を軽減させる効果もあります。
【腸内環境】…魚や旬の冬野菜、発酵食品など体を温める食材を取り入れて腸内環境を整え、風邪やウイルスに負けない免疫力を高めます。
ここからは、それぞれのレシピをご紹介していきます。
白だしで簡単!鮭と卵のあったか雑炊
<このお料理のメリット>
・血糖値が急上昇すると眠気やけん怠感が生じる場合があるため、パンよりも血糖値の上昇がおだやかとされる「お米」を使った献立にしてあります。
・卵や鮭に含まれるビタミンB1はブドウ糖の吸収を早め、脳のエネルギー代謝を促進させる働きがあり、集中力を長時間持続させる効果が期待できます。またたんぱく質は、神経伝達物質であるドーパミンやセロトニンの生成を助け、やる気や集中力を向上させる効果が期待できるのです。
・鮭に含まれるDHAは、脳の神経伝達を活性化させ、記憶力や判断力の低下を予防する働きが期待できます。
<1人分あたりの栄養成分(目安)>
項目 | 数値 |
|---|---|
エネルギー(カロリー) | 424kcal |
たんぱく質 | 31.6g |
脂質 | 16.6g |
炭水化物 | 39.7g |
食塩相当量 | 4.7g |
◆材料1人分
・ごはん 100g
・塩鮭 1切れ
・溶き卵 1個分
・白だし 大さじ1と1/2
・水 200ml
・小ねぎ 適量
<作り方>
1.塩鮭は焼き、骨と皮を取り除いて身をほぐす。ごはんは水でさっと洗ってぬめりを取り、ザルにあげて水気を切る。
2.鍋に白だしと水を入れて中火にかけ、沸騰したらごはんを入れてひと煮立ちさせる。
3.鮭を加え、溶き卵を中心から円を描くように回し入れたら弱火にし、卵が半熟状になったら全体を軽くひと混ぜする。
4.器に盛り、小ねぎを散らして完成。
<ポイント>
・ごはんのぬめりを取るとダマになりにくく、さらっと仕上がります。
・溶き卵を入れたらすぐに触らず、卵が固まってきてからさっくり混ぜるとふんわりと仕上がります。
ほうれん草のごま味噌和え

<このお料理のメリット>
・抗酸化物質が豊富なほうれん草は、記憶力を高める効果が期待できます。
・ごまはカルシウムが豊富で、ストレスを緩和し集中力を高める効果が期待できます。すりごまで摂取することで栄養吸収率が高まります。
・発酵食品である味噌を使って、整腸効果もUP。
<1人分あたりの栄養成分(全量/1人分)>
項目 | 数値 |
|---|---|
エネルギー(カロリー) | 160kcal(1人分80kcal) |
たんぱく質 | 7.4g(1人分3.7g) |
脂質 | 10.9g(1人分5.4g) |
炭水化物 | 12g(1人分6.0g) |
食塩相当量 | 1.5g(1人分0.7g) |
◆材料2~3人分(作りやすい分量)※画像は全量
・ほうれん草 1/2束(約100g)
【A】すりごま 大さじ2、砂糖 小さじ1、味噌 小さじ2、水 小さじ2
<作り方>
1.鍋に湯を沸かし、ほうれん草を根元から入れて30秒、葉を入れてさらに30秒ゆでる。
2.冷水にとって冷やしたら水気を切り、3〜4cm長さに切り分けてさらに水気を絞る。
3.ボウルに【A】を入れて混ぜ合わせ、[1]を入れてよく和え、器に盛る。
<ポイント>
・ほうれん草はゆですぎると食感が悪くなるうえ、栄養も流れ出てしまうので注意してください。
・味噌は種類によって塩分量が異なるため、適宜調整してください。
白菜とニンジンの塩麹浅漬け

<このお料理のメリット>
・白菜の歯ごたえで適度なそしゃく運動となり、脳が活性化します。
・生のまま摂取することで、豊富なビタミン(白菜はビタミンC、ニンジンはビタミンA)のほか、ミネラルや食物繊維を効率よく補給できます。
・塩麹を使って腸内環境を整え、緊張による胃腸トラブルを予防します。
<1人分あたりの栄養成分(全量/1人分)>
項目 | 数値 |
|---|---|
エネルギー(カロリー) | 53kcal(1人分27kcal) |
たんぱく質 | 1.4g(1人分0.72g) |
脂質 | 0.2g(1人分0.1g) |
炭水化物 | 12.4g(1人分6.2g) |
食塩相当量 | 1.6g(1人分0.8g) |
◆材料2~3人分(作りやすい分量)※画像は全量
・白菜 1〜2枚(約100g)
・ニンジン 20g
・塩麹 大さじ1
・酢 小さじ1
<作り方>
1.白菜は3cm幅の細切り、ニンジンは千切りにし、ポリ袋に入れる。
2.塩麹、酢を加え、袋の上からもみこみ、冷蔵庫で1〜2時間ほど漬け込み、水気を切って器に盛って完成。
<ポイント>
・レシピの漬け込み時間ですと、仕上がりはサッパリといただけます。くったりした食感がお好みの方はひと晩おいてください。
・辛い食べ物が苦手でなければ、風味付け程度に少量の赤唐辛子を加えてもよいです。献立が全体的にやさしい味わいなので、アクセントになりますよ。
バナナホットヨーグルト甘酒のせ

<このお料理のメリット>
・バナナにはビタミンB1が豊富に含まれているため、エネルギー補給だけでなく疲労回復やストレスを緩和する効果も期待できます。
・タンパク質やカルシウムを補えるヨーグルトは、米麹甘酒とのW発酵食品で腸を整え、思考力や記憶力を高める効果が期待できます。ヨーグルトは人肌程度に温めることで、乳酸菌をさらに効率よく吸収できます。
<1人分あたりの栄養成分(目安)>
項目 | 数値 |
|---|---|
エネルギー(カロリー) | 113kcal |
たんぱく質 | 4.4g |
脂質 | 3.1g |
炭水化物 | 18.4g |
食塩相当量 | 1.6g |
◆材料1人分
・ヨーグルト(プレーン) 100g
・バナナ 1/3本
・米麹甘酒(2倍濃縮タイプ) 大さじ1
<作り方>
1.バナナは皮をむき、5mm幅の輪切りにします。
2.耐熱容器にヨーグルトを入れ、600Wの電子レンジで30〜40秒加熱。バナナをのせ、甘酒をかけたら完成。
<ポイント>
・ヨーグルトは加熱しすぎると分離するのでご注意を。ご使用の電子レンジによって火力が異なるため、加熱時間は適宜調整してください。
※なおヨーグルトを食べ慣れない人や乳製品アレルギー、乳糖不耐症の人は、このレシピはスルーでもOKです。またバナナだけを食べたり豆乳ヨーグルトに変更したりすることもできます。
頭が働く朝ご飯の基礎知識

画像:受験生の女の子イメージ(phto AC)
テスト当日の朝ご飯にパンはあり?
パンを食べることは問題ありません。ただしお米と比べて血糖値が急上昇しやすいため、パンの選び方や食べ方を工夫しましょう。
まず同じパンでも、菓子パンや惣菜パンは避けたほうが無難です。血糖値が急上昇しやすく、眠気や倦怠感を引き起こす場合もあるからです。
また小麦粉のパンよりも、全粒粉パンやライ麦パンなどを選ぶのがおすすめ。これらは血糖値がゆるやかに上昇して集中力が保ちやすいうえ、食物繊維やビタミンなどの栄養も豊富に含まれているからです。
なおパンは単体で食べるのではなく、野菜や卵などと合わせてサンドイッチにしたり、栄養バランスの良いおかずを組み合わせたりすることも大切ですよ。
受験の朝ご飯を食べないとどうなる?
脳の唯一のエネルギー源となるブドウ糖は体内に貯蔵できないため、寝起きの脳はエネルギーが不足している状態です。
朝食を抜くと新たにエネルギーが補給されず、脳を再活性化させることができなくなり、集中力や思考力の低下につながります。
「朝食を食べないほうが調子がいい」と感じる人もいますが、その場合は内臓が弱っている可能性があります。夕食の食べ過ぎや深夜の食事のほか、寝不足や過度のストレスなどは、内臓に大きな負担がかかる原因なので、食生活や生活習慣を見直すとよいでしょう。
どうしても朝に食欲が出ない場合は、野菜や卵、脂肪の少ない肉などを煮たスープや、野菜や果物をかくはんしたジュースやスムージーなど、のど越しがよいものにすると栄養を摂取しやすくなります。
試験の日の朝食はコンビニで購入しても大丈夫?
試験の日の出発時間が早いなど、どうしても自宅で朝食を食べられない場合もありますよね?そんなときは、コンビニで購入しても問題ありません。
頭が働く朝食には、エネルギー源となるブドウ糖のほか、ビタミンB1、たんぱく質、ビタミン、ミネラルをバランスよく取り入れることが大切です。
コンビニで買えるおすすめのメニュー例は以下のとおりです。
【和食】
おにぎり(鮭、ツナなど)、カップ豚汁、カットフルーツ(リンゴやバナナ)
【洋食】
全粒粉サンドイッチ(卵、ツナなど)、野菜スープ、ヨーグルト
添えるとよい食品
お母さんの手作りご飯は、子どものパワーになるものです。しかし買ってくるだけで、食卓に添えることのできる食品もたくさんあるので、覚えておくとよいでしょう。
納豆:ビタミンB1やタンパク質が豊富で、整腸効果もある
梅干し:クエン酸が豊富で、疲労回復・予防効果がある
海苔:ビタミンB12や葉酸が豊富で、エネルギー代謝を助ける
たくあん:ビタミンB1や食物繊維、ミネラルが豊富な上、適度な歯ごたえで脳の活性化にも
チーズ:カルシウムと良質なタンパク質が豊富で、神経の情報伝達を助ける
サラダチキン:タンパク質が豊富で、ビタミンB1による疲労回復効果も
アーモンド:不飽和脂肪酸や亜鉛が豊富で、思考力や集中力維持に効果的
受験日前後に気をつけること

画像:受験当日のイメージ(phto AC)
高校受験や大学受験をはじめ、中学受験や小学校のお受験など、当日は子どもにとって緊張の連続です。その日の体調が試験結果に影響することもあるため、母としては子どもが少しでも落ち着ける環境を用意してあげたいものですよね。
今回は集中力や判断力を高めつつ、機動力を意識した献立を紹介してもらいましたが、注意するのはメニュー内容だけではありません。
まず朝食を食べるタイミングですが、消化にかかる時間を考慮し、朝食は試験開始の2〜3時間前に済ませると良いでしょう。
さらに受験生向けの食事とはいえ、今まで食べたことがない食材や食べ慣れないものをいきなり受験直前に食べるのはおすすめできません。
受験に向けた体づくりは日頃から意識しておくのがベストです。勉強や試験を頑張るのは子ども本人で親は見守るだけしかできませんが、母のあたたかい手料理はきっと、子どもの緊張をほぐしてくれますよ。
◇レシピ考案・撮影・文:satomi(発酵食スペシャリスト)
◇構成案・編集:salvia編集部
◇栄養価計算・撮影:宮崎幸恵(管理栄養士)
・本数などの場合はおおよその重量に換算しました。()で表示しております。
・全て廃棄率を考慮して計算しております。
・欄外に「※」がある食材、調味料については食品成分表に記載がないため、商品等の成分値を参照しています。
【宮崎幸恵のプロフィール】管理栄養士として、委託給食会社、老人福祉施設での栄養管理、特定保健指導などを経験。その他保有資格:食生活アドバイザー2級、介護支援専門員。