※この記事は、有資格者(正看護師・保健師)の執筆原稿を編集したものです。
日傘の外側は白色がおすすめ

市販されている日傘の中には、外側の色と内側の色が異なる商品があります。それはただのデザインではなく、外側と内側でそれぞれ役割があることをご存じですか?ビジュアル以外の理論的な意図をチェックしてみましょう。
日傘の外側は「反射」が必要
日傘の外側に求められるのは、空から降り注ぐ太陽光(可視光線、赤外線、紫外線)を跳ね返す力。よって、日傘の外側の色は白がおすすめです。
しかし「白は紫外線を通しやすそうなのになぜ……?」と思う人もいると思います。確かに白は紫外線透過率(紫外線をどれだけ通すかの割合)が他の色と比べて高い色。その違いは数字に表すと明確で、黒が2%未満なのに対し、白は約20%と10倍以上です。
ただし白には光や熱を「反射」する効果があります。紫外線を反射するため日傘の外側でブロックし、赤外線も反射するため熱がこもりにくく、日傘自体の温度上昇も緩やかになるのです。
そのような理由から、日傘の外側の色は紫外線対策とともに暑さ対策もできる白がおすすめになります。
日傘の外側が黒色のデメリット
先述したように、紫外線を通透過率は黒やネイビーなど濃い色ほど低く、黄色やピンク、白などの薄い色ほど高くなります。そのため、黒が光を通しにくく紫外線をカットする力に長けているのは確か。しかし、黒は光に当たると赤外線も吸収するため、日傘自体が熱くなり熱がこもりやすくなるのです。
よって黒は光を「吸収」する色であり、紫外線カットには有効ですが暑さ対策には不向きと考えられます。また、黒であっても紫外線を100%カットするわけではありません。吸収しきれなかった紫外線が繊維を通り抜け、日傘を通過する可能性があることを覚えておきましょう。
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日傘の外側の色は
黒より白っぽい色がおすすめ
日傘の内側の色は黒を選ぼう

日傘の色は外側よりも内側の色選びを重視する必要があります。実は日傘の外側は「UVカット率」や「遮光率」といった機能が備わっていれば白以外の色でもよいのですが、内側の色は断然、黒が推奨されるからです。その理由を解説していきましょう。
日傘の内側は「反射光」に要注意
紫外線対策は、上だけをガードすればよいと思っていませんか?しかし、紫外線は空からの「直射光」だけでなく地面や建物からの照り返しである「反射光」にも注意が必要です。
<地表面の種類別・紫外線の反射率>
・新雪80%
・砂浜10 ~ 25%
・コンクリート・アスファルト10%
・水面10 ~ 20%
・草地・芝生、 土面10%以下
環境省の「紫外線環境保健マニュアル2020」より
また空気中に散乱している「散乱光」もあり、紫外線は上だけでなく下・横からも入ってくるため全方向からのガードが必要になります。日傘の効果を十分に得るには「反射光」と「散乱光」にも十分注意しなければならないことから、反射するような色は日傘の内側には不向きといえます。
日傘の内側は絶対に黒
日傘の内側は反射光を防ぐことが重要です。よって日傘の内側の色は黒がベスト。先述した通り、黒は光を吸収する色のため、反射光を吸収して顔に向かってくるのを防いでくれるからです。
また黒よりは吸収率は落ちますが、ネイビーや濃いグレーでも有効です。明るく薄い色は避けるようにしましょう。
内側が白の日傘を選んだ場合
参考までに内側が白い日傘を選んだ場合のデメリットを紹介します。白は光を反射する色のため、地面からの反射光をさらに反射させます。サングラスや日焼け止めで対策していたとしても、乱反射で顔に浴びる光の量が多くなってしまうのです。
しかも反射した光はまぶしく感じるため、日傘を差している間ずっと目を細めてしまいがち。この状態が続くと、紫外線の肌のハリを作るのに重要なコラーゲンを分解する作用が相まってシワができやすくなります。紫外線によるダメージを受けやすいため、白は避けるべき色といえるでしょう。
内側のシルバーは最悪
シルバーは白以上に光を反射させる作用があるため、日傘の内側には絶対に避けましょう。まるで鏡のように光をそのまま反射するため、顔に当たる光が強くなり、肌は紫外線のダメージを大きく受けます。
以上の理由からもわかるように、日傘の内側は黒がおすすめです。ただし好みがあるので、黒が嫌という人は、ネイビーなどの濃い色や比較的紫外線透過率の低い青や緑を選ぶとよいでしょう。
なお、内側の色が黒の日傘をさしているからといって安心せず、日焼け止めはもちろんサングラスやマスクでの対策も行うようにしましょう。
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日傘の内側の色を間違えると
逆効果になるから要注意!
白い日傘が「迷惑」といわれるのはなぜ?

日傘の外側の色は白が推奨されている中で、「白の日傘は迷惑……」という意見もあります。その主な理由は以下の通りです。
眩しいから
写真や動画の撮影に影響するから
視界の妨げになるから
白は光を反射するため、周りの人がまぶしく感じることがあります。視界が妨げられたり人や物が見えにくくなったり、また写真や動画を撮影するときに不都合が生じることも。特に直射日光が強い場所では、まぶしさが増強するため注意が必要です。
対策としては、人が多いところや撮影スポットで外側が白い日傘の使用を控えること。また他人への迷惑が気になる人は、外側をオフホワイトやベージュといった色の日傘を選ぶとよいでしょう。
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迷惑要素はゼロではないため
周囲への配慮を忘れずに!
白と黒以外日傘の色を選ぶなら

日傘はさまざまなデザインの商品が販売されているため、より自分の好みに合うものを選びたいですよね。ここまでで、日傘の外側は白、内側は黒がおすすめと述べましたが、他の色について解説します。
ピンク
ピンクは明るい色であり、紫外線透過率が白に次いで10%程と高い色です。そのため日傘の内側には不向きですが、外側の色としては適切といえます。
ピンクはかわいらしい色なのでファッションの一部として取り入れられるのがメリット。ただし紫外線対策の面でみると白よりも劣ることは覚えておきましょう。
ベージュ
ベージュは白に近い淡い色で、白と黒の中間的効果を発揮してくれるバランスのいい色です。外側がベージュだと、白よりも穏やかに光を反射するため、周りへの反射をそれほど気にせずに使用できます。また、黒よりも熱を吸収しないため、日傘の中の涼しさも保ちやすいのが特徴です。
さらにベージュはどんなファッションにも合わせやすく、上品で落ち着いた印象を与えます。白よりも汚れが目立ちにくいのもポイントですね。
ただし、内側がベージュだと反射光が顔に向かってくる可能性はあります。反射光は白よりも穏やかではありますが、ベージュを選ぶのであれば外側をおすすめします。
ネイビー
ネイビーは黒に近い濃い色のため、内側の色として選ぶのがおすすめです。外側でも内側でも、紫外線を吸収する効果が期待できますが、黒よりその効果は弱まることは覚えておきましょう。
黒よりも柔らかい印象なので、ファッションに合わせやすいメリットもあります。
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ファッションの一部として
中間色を日傘に選ぶ人も!
日傘を選ぶ条件は色以外にもある!

日傘の色の選び方について解説してきましたが、日傘の素材や加工によっても効果が変わってくることをご存じですか?
たとえば日傘で最強のパターンとされる「外側が白・内側が黒」の配色を選んだとしても、素材や加工が十分でないと日傘を有効に使えません。逆に、素材や加工がしっかりしていれば、黒や白以外の色でも有効ということです。
そこで日傘の機能表示の名称と意味を解説していきます。
紫外線遮蔽率(しがいせんしゃへいりつ・UVカット率)
紫外線遮蔽率(UVカット率)とは、紫外線を遮る割合のこと。未加工のものより、紫外線散乱剤や吸収材を使用して加工されたものの方が遮蔽率は高くなるようです。望ましいのは90%以上。
遮光率(しゃこうりつ)
目に見える可視光線を遮る割合のこと。JIS規格で99.99%以上の物は「1級遮光」と呼ばれ、日本洋傘振興協議会(JUPA)では99.99%以上の生地を使用した傘を「1級遮光傘」としています。
遮熱効果(しゃねつこうか)
光を反射させて温度上昇を防ぐ効果で、JUPA基準で35以上のものは遮熱効果があるとされています。
UVカット率・遮光率も重要
UVカット率(紫外線)と遮光率(可視光線)は、遮る光の種類が違います。光が透けない遮光率の高い生地が、紫外線もさえぎるとは限らないのです。よって、UVカット率・遮光率の両方が高い日傘が推奨されます。
素材について
また、日傘の生地にはポリエステル、麻や綿などの自然素材がありますが、ポリエステル素材は麻や綿に比べUVカット率が高く、耐久性にも優れているためおすすめです。麻や綿は風通しがよいですが、ポリエステルに比べるとUVカット率や耐久性が低く、メンテナンスも大変なので日差しが強い日や風が強い日には避けたほうがよいでしょう。
日傘の寿命
日傘に限らず、帽子や服などにほどこされたUVカット加工は、使用しているうちに剥がれ落ちます。日傘の効果を最大限に生かすためには、2〜3年で買い替えるとよいでしょう。
また近年は晴雨兼用の傘も多いですが雨や直射日光は劣化の原因なので、保管場所にも注意しましょう。UVカット加工を永久的に保つのは不可能ですが、UVスプレーで保護することができますよ。
日傘を選ぶ条件としてUVカット加工や素材は大切であるこがわかりました。しかし劣化したり剥がれたりすることもあるので、色の効果を優先した日傘選びは正解です。
参考)UVカット率の推移:『黒>紺>茶色>パステルカラー>ベージュ>白』という順番で低くなっていきます。
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日傘を選ぶ条件、色はもちろん
UVカット・遮光・遮熱も大切
紫外線の影響を再確認しよう

「紫外線」とは太陽光の一種で、UV-A、UV-B、UV-Cに分けられ、UV-Cはオゾン層で吸収されるため、地表には届きません。
UV-Bもオゾン層で吸収されますが、一部は地表に届き、皮膚や目に悪影響をもたらします。
UV-Aは多く地表に届き、UV-Bほど有害ではありませんが長時間浴びると健康への影響が懸念されます。
紫外線の皮膚への悪影響は主に日焼け、シミ・シワができる、皮膚がん発生のリスクが高まることです。目への影響としては紫外線角膜炎、翼状片(白目が翼状に黒目に切り込んでくること)、白内障のリスクが挙げられ、視力障害が起こり手術の必要な場合があります。
日傘は熱中症対策だけではなく、こうした皮膚や目による悪影響を防ぐためにも必要です。日傘をはじめ、サングラスやアームカバーなどを利用して、あらゆる紫外線対策をしましょう。
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日傘の選び方で
紫外線対策は変わる!
◇記事の構成・編集/(salvia編集部)
◇元原稿・情報提供/吉田加奈子(看護師・保健師・衛生管理者)
*記事中の画像はイメージです。
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